キックなしでもクロールは泳げる!

医療従事者が水泳の常識にメスを入れていきます。

22 2ビートキックについて

↑今回はゴロがいいね!にーにーにーにほんぶんかセ~ンタ~♪

ところで、ブログのタイトルは『キックなし』と書いてますが、私は最近2ビートキックも使います。

おいおい話が違うだろ!って突っ込みたくなると思うけど、最後まで聞いてちょ。そもそも、私がなぜキックなしで泳いできたのか?それは06で話したように、過去のクセのあるキックを忘れる為だったんです。最初はどうしても無意識に余計なキックを打ってしまう。打つな!と体に命令しても言うことを聞かないんです。

キックなしクロールの本当の目的は、足を動かさず、まっすぐ伸ばす訓練、言いかえると、がまんの足』をクセにする為だったんです。↓ 

今の私は、『正しい2ビートキック』を体にしみ込ませる練習に取り組んでいます。

私のキックは、皆さんのキックとは明らかに違います。なにが?それは目的が違います。

体幹の回転を助けるキックです。前に進むためのキックではないんです。

だから、2ビートキック単独では、ちっとも前には進みません。ではどうなるか?体幹が回転します。強く打つと、体操の白井選手のようにクルッと1回転してしまいます。これが正しい2ビートです。

体が回ると前へ進まないじゃん!そう思うでしょ?でも実際は違います。前回紹介したストロークと組み合わせると、驚くほど前によく進みます。私がイメージするのは、スクリューなんです。ワインボトルのコルクを抜くときのグルグルがあるじゃん。回転方向のベクトルを前方向のベクトルに変換するわけです。こう説明すればわかりやすいはず。これで体幹の回転が推進力を生むという謎が解けたでしょ?なぜ斜め前方に腕を伸ぱすのかということも。

キックで体幹の回転を強固なものにする。 

 さすがに、本気で速く泳ごうとすると、キックなしでは限界があります。それに、重心移動によるブレが下半身に生じます。2ビートキックは、下半身のスタビライザーの役目もするんですね。

練習時、時々キック起点に体幹が回り、入水する腕へと(→TIスイムの説明を引用していましたが、実際は腕の入水が起点となっている)完全に連動するときがあります。その時は全然疲れない、楽というか、本当に異次元の世界に足を踏み入れたような感じです。

一言で表現するならば、一体感』。それぞれの動きが一体となる。そして、水も一体となる。これを知ってしまうと病みつきになります。

あなたも、ぜひ味わってほしい!せっかく同じ水泳をやってるんだから!あなたも従来のクロールのイメージは払拭して、まっさらな状態で見なおしてみて?

ここで私からのアドバイス!2ビートキックを練習する時はプルブイを股に狭んでやると、ちょうどいい蹴り幅になります。私も2ビートキックを練習する時は、例外的にプルブイを狭みます。プルブイは、浮かす為ではなく股を閉じる訓練に有効なんですね。 

とにかく、これだけは言えます。

キックなしでクロールを泳いできた甲斐があった!

おかげで、すんなり苦労せず正しい2ビートキックが出来ちゃいました。

 

次回は2ビートキックとストロークのタイミングについて話したいと思います。